206.ST.ARの前身のモデルは、1995年にパイロットウォッチの103から派生したジンにとっては本格的なダイバーズウォッチで、203.STというモデルがありました。103のケースを流用したステンレススチール製でジン・テクノロジーは搭載されておらず、300m防水でした。同年に、Arドライテクノロジーが開発され、チタンケースを採用した203.TI.ARが発表されました。この206.ST.ARは、オリジナルに忠実であるために、クロノグラフのプッシュボタンはネジ込み式のロックが付いているように見えますが、実はその構造はネジ込み式ではなくデザインの踏襲であり、プッシュボタンはダイレクトに押すことができます。ジン社独自のD3システムによりプッシュボタンを二重のパッキンで時計ケースに隙間なく取り付けているため、非常に高い気密性が得られ、何と水中でのクロノグラフ操作が可能です。ケース直径はオリジナルの41mmに対して43mmに変更されています。ジン社独自の特殊結合方法により取り付けられた逆回転防止ベゼルは衝撃でも外れることはなく、30気圧の防水性能はジンの他のダイバーズウォッチと同様に世界最大級の船級・認証機関DNV GLにおいて、欧州潜水器具規格EN250/EN14143に基づきテスト・認定を受けています。
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