【No.187】世界で初めて宇宙へ行った自動巻きクロノグラフ

皆さん、こんにちは。ジン･デポ渋谷の小出です。
いつもブログをお読み頂き誠にありがとうございます。

今日は、世界で初めて宇宙へ行った記念すべき自動巻きクロノグラフのお話しです。

宇宙飛行の面からは小さい一歩ですが、ジンの時計にとっては重大な一歩でした。1985年にジンのモデル142.BSが過酷なテストを受けたのです。それは世界で最初に宇宙空間に行った自動巻きのクロノグラフで、ドイツ初のスペースラボ・ミッションD1で宇宙に行っていた物理学者で宇宙飛行士のラインハルト・フラー教授の腕につけられていたのです。

1985年まで宇宙空間では手巻き時計しか使えないと思われてきました。しかし、ラインハルト・フラー教授はミッションD1がスタートする数カ月前から個人でブラックマット仕上げのジンのモデル142.BSを購入して使っていました。

単発の飛行機で困難な航路を長時間飛行した経験があり、特にドイツからエクアドルまでの飛行経験まである教授は、ジンの信頼性をよく知っていたからです。

教授がつけていたモデル142.BSはスペースシャトルの離陸から着地にいたる苛酷な条件に耐えただけでなく、飛行中の100を超える実験に際しても作動を続け、宇宙空間における有用性を発揮したのでした。

ミッション終了後、ラインハルト・フラー氏から報告を受けるまで、ジンはこの快挙のことを知らなかったといいます。世界で初めて宇宙に持ち込まれたオートマチック・クロノグラフ。その快挙をたたえ、裏蓋には宇宙での信頼性を保証する「MISSION D1」のロゴと「1ST. AUTOMATIC CHRONOGRAPH IN SPACE」の文字が刻まれています。

model 142.BS
参考商品

1985年10月30日、スペースラボ・ミッションD1に参加したドイツ人宇宙飛行士ラインハルト・フラー教授が、スペースシャトル内で個人装備したモデルです。宇宙開発史上初めて大気圏外に出た記念すべき自動巻きクロノグラフでもあリます。時計ケースはブラッククローム仕上げで、直径44.0㎜、厚さ15.0㎜。レマニア製自動巻きクロノグラフのCal.5100（17石、毎時2万8800振動、パワーリザーブ約48時間）を搭載していました。10気圧防水です。

進化したスペース・クロノグラフ
モデル140.ST.S

無重力空間でも作動することを立証した伝説のスペース・クロノグラフ142.BS。新たにジン社独自のCal.SZ01を搭載し、ハイスペックに再設計されたモデル140.ST.S。

センター4針のクロノグラフです。サンドブラスト仕上げのステンレススチール製ケースは、ブラックハードコーティング（904L、テギメント加工＋PVD加工）によりセラミックと同等の1200ビッカースの硬度があり、傷は極めて付きづらくなっています。10時位置のリュウズで回転インナーベゼルを操作します。外観はレマニアのCai.5100を搭載したオリジナルの140や142と同様です。

裏蓋はニッケルフリーのステンレススチールです。ケースは直径44.0㎜、厚さ15.0㎜で、ジンの自動巻クロノグラフのCal.SZ01（33石／毎時2万8800振動／パワーリザーブ約48時間）を搭載。DIN 8309準拠の4,800A/mの耐磁性。DIN8310に準拠した耐圧防水は10気圧（100m）です。