12月EZM9.TESTAF(テスタフ)とは?

EZM9.TESTAF

今日はEZMシリーズ「Einsatz Zeit Messer(アインザッツ=出撃/ツァイト=時刻/メッサー=計測機器)」、つまり「出撃用計測機器」の9番目、EZM9.TESTAF(テスタフ)をご紹介します。

EZM9.TESTAF

プロフェッショナルのための計器として設計されたパイロット・ウォッチは、信頼性と性能に関して極めて高い要求を満たさなければなりません。これらの要求を満たすため、このミッションタイマーはアーヘン応用科学大学において、パイロット・ウォッチの技術基準(Technischer Standard Fliegeruhren – TESTAF)に基づいてテストされ、認証されました。これにより、EZM9.TESTAFは最高レベルのパイロットウォッチとしてプロフェッショナルな使用に適していることが保証され、TESTAF認定モデルとして文字盤の6時位置にそのロゴマーク入っています。

EZM9.TESTAF
EZM9.TESTAF
EZM9.TESTAF
EZM9.TESTAF
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明細事項

TESTAF(テスタフ)プロジェクトの目的は、以下のようなカテゴリーで、飛行中に必要不可欠な時間計測条件を正確に記述した技術的かつ機能的要件を定義することでした。

Ⅰ 機能

  1. 有視界計器飛行方式に必要な機能
  2. 日中および夜間における視認性
  3. 安全な操作性
  4. 精度および駆動時間

Ⅱ 外部ストレス耐性

  1. 周期的な絶対周囲圧力の変化
  2. 有効な温度領域、急激な温度変化
  3. 耐衝撃性、重力加速度、振動
  4. 防水性、一般的な航空タービン燃料油
  5. 磁場の時計への影響

Ⅲ 安全性および適合性

  1. アビオニクスシステムにおける時計が磁場から受ける影響
  2. 光りの反射やグレアの防止対策
  3. フォーム
  4. ストラップの装着性

ここが凄い!その1

TESTAF : 世界初のパイロットウォッチの標準規格

アーヘン応用科学大学宇宙航空学部のフランク・ヤンザー教授とジン社が共同で数年にわたるリサーチプロジェクトを行い、TESTAFというパイロットウォッチ標準規格を開発しました。TESTAF認定証明書を入手するためには、有視界計器飛行方式での民間機運航において時間計測に要求されるすべての項目を網羅したパイロットウォッチでなければなりません。TESTAF認定モデルとして文字盤の6時位置にそのロゴマーク入っています。

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ここが凄い!その2

サファイアクリスタルの回転ベゼル

サファイアクリスタルのベゼルインサートは、卓越した硬度とそれによる優れた耐傷性を特徴としています。硬さを示す「モース硬度」が9で、ダイヤモンドの硬度10に近い硬度をもっています。また、石英ガラスに比べて3倍近く硬度が高く、傷に強いガラスがサファイアクリスタルです。ちなみにサファイアクリスタルとは、高純度の酸化アルミニウムを人工的に大きな結晶にしたのもので、宝石のサファイアと同様の組成をしています。

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ここが凄い!その3

テギメント加工のグレード5の高強度チタン合金製ケース

時計ケースは、テギメント加工を施したグレード5のチタン製(W.Nr. 3.7165)で、ドライバー等で引っかいたぐらいでは傷はつきません。ベルトを除いた重量は僅か71gです。ケースサイズは直径44mmで、厚さは僅かに12mmととても薄いです。リュウズ・ガードは、テギメント+ブラックハードコーティングされています。

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ここが凄い!その4

決して外れない回転ベゼル

「特殊結合方式の回転ベセル」を採用しています。ネジがお分かりになると思います。これは4箇所にあります。1箇所はCリングを止めるネジです。残り3箇所は中のブレードを時計ケースの溝にはさみ込んでいます。これが「特殊結合方式の回転ベゼル」です。はめ込み式の回転ベゼルのように、何かにぶつけて回転ベゼルが外れるという事故は起こり得ません。

EZM9.TESTAF

ここが凄い!その5

Arドライテクノロジー

時計を湿気から守る除湿機構の「Arドライテクノロジー」を採用しています。機械式時計は、それぞれのパーツが円滑に動くよう潤滑オイルが使用されています。時計ケース内部の空気に含まれている湿気によりこの潤滑オイルが劣化すると精度に悪影響をおよぼします。Arドライテクノロジーは、時計ケース内の湿気を吸収する「ドライカプセル」の搭載、時計ケース内に希ガスと呼ばれる極めて安定した「プロテクトガス」を充填、通常のパッキンより水分浸透を最大で25%削減する「EDRパッキン」の採用という「3つの技術的要素」により、時計ケース内はほぼ無水の環境となります。

EZM9.TESTAF
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ドライカプセルに吸収された水分量が増すにつれて、淡いライトブルーからネイビーブルーへと色が変化します。

ここが凄い!その6

衝撃のジン特殊オイル66-228

機械式時計のムーブメントに使用されている潤滑オイルは、通常-25℃で粘性が高くなり時計の精度が維持できなくなりますが、ジン社開発の「ジン特殊オイル66-228」は-66℃まで粘性を維持し+228℃まで蒸発が起きません。このオイルの使用により急激な温度変化に耐え、-45℃から+80℃の温度範囲でDIN(ドイツ工業規格)の定めた刻時精度の維持を可能にしました。

EZM9.TESTAF

ここが凄い!その7

スーパールミノバ発光と紫外線(UV)発光
EZM9.TESTAF

秒針と長短針、インデックス、回転ベゼルには、スーパールミノバによる夜光処理により暗所でも視認性が確保されているので、EZM9.TESTAFは有視界計器飛行方式における条件を満たしています。

EZM9.TESTAF

長短針やオレンジ色の針やインデックス部分には蛍光処理が施されているので、プロのパイロットがしばしば遭遇するコックピット内のブラックライトの中でもはっきりと読み取ることができます。

EZM9.TESTAF

直径44mm×厚さ12mmの時計ケースには、セリタ社のCal.SW200-1(自動巻/26石/28,800振動/パワーリザーブ38時間)のムーブメントを搭載。もちろんSINN社でリファイン、チューンナップしており、ハイグレードなムーブメントになっています。防水性能は20気圧(200m)防水 、負圧耐性も備えています。

このようにEZM9.TESTAFは、最高のパフォーマンスを誇るジンのプロフェッショナル向けのパイロットウォッチであり、ミッションタイマーなのです。

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