【No.037】HEIMAT!(ハイマート!)

皆さん、こんにちは。ジン・デポ 渋谷の小出です。

新型コロナウイルスの「緊急事態宣言」が解除されるまで、しばらくのあいだ臨時休業とさせていただいております。ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解のほど宜しくお願い申し上げます。

今日は前回に引き続き、ドイツ・ジン社にて発表された最新モデルの中から、モデル1739.HEIMAT(ハイマート)をご紹介させていただきます。

 

 

国際金融都市フランクフルトに本拠地を構えるドイツ・ジン社。創設当時からジン社にとっては特別な思い入れのある都市です。今回2020年の新作として、フランクフルトに敬意を込めたモデル1739.HEIMATが発表されました。ドイツ語の“HEIMAT(ハイマート)”は、日本語で“母国”や“故郷”を意味します。

このモデルは、ロジウム仕上げが施された文字盤の繊細なレリーフが美しく際立ち、2017年に発売された直径42mmの1746.HEIMATを、直径39mmへとダウンサイジングされています。“Gerippte(ジェリプテ)”と呼ばれるシードルグラスに施された伝統的なダイヤモンドパターンがモチーフです。光を反射してシードルグラスの表面と同様に複雑な陰影を生み出します。

僕が思うにフランクフルトで人気のシードルグラスは、日本で言うところの江戸切子に近いモノではないでしょうか?

ポリッシュ部分とシルクのようなマット部分の文字盤の表面は、美しい光沢のある立体感を演出しています。この細工はすぐれた電鋳技術により、高い精度で複雑かつ立体的な表面加工を実現しました。プラチナに似た貴金属であるロジウムでコーティングされており、シルバーホワイトの輝きを放ちます。

クラシックな意匠でありながら、耐磁性能はドイツ工業規格DIN8309を確保し、ジン・テクノロジーのD3システムのリュウズ機構により10気圧までの耐圧性能を備えており、高級車やクルーズ船の内装等にも使用されるアルカンターラ(スエード調合成皮革)製のベルト仕様の直径39mmのケースは、ビジネスユースに最適です。

※D3システムとは、ケース、リューズ、チューブという3ピースになっている従来の構造を、チューブレスにしてパーツを減らすことで、防水性に対するリスクを下げます。高い技術力でケースとの密封性を高め、横からの衝撃や湿気の浸透から時計を守る、信頼性の高い構造を作ります。

 

 

 

 

左のニューモデルの1739.HEIMATは、SELLITA(セリタ)社のCal.SW300-1(自動巻/25石/28,800振動/パワーリザーブ約42時間)を搭載しています。

右の従来モデルの1746.HEIMATは、ETA(エタ)社のCal.2892-A2(自動巻/21石/28,800振動/パワーリザーブ約42時間)を搭載しています。

ETA社の方が優れていて良い、と言われる方もいらっしゃいますが、SELLITA社は元々はETAエタ社の下請け会社(現在は違います)でした。現在ではそのグレードにおいては両社とも同レベルと考えられています。

 

 

パイロットやダイバーでもない、ミリタリーやスポーツでもない、このジンのクラシック・タイムピースの“1739.HEIMAT(ハイマート)”をぜひ腕につけてみてはいかがでしょうか。

 

新型コロナウイルスが収束して、まもなく皆さんにお会いできるかと思います。スタッフ一同常に楽しみにしております。

 

2020年5月18日/小出

シェアする